カリスティック(オリシ)の選び方

 

フィリピン・インドネシア系武術カリシラットで使われる棒術の棒ですが、呼び方も様々あり、カリスティック、オリシ、バストン、ラタンスティックなどと呼ばれています。基本的にはラタン、日本語だと籐(とう)という材木で作られています。ここではその性質と選び方について解説します。


ラタンスティック:

籐はポキッと折れない性質を持つので、メインに使われています。
消耗品ですので、打ち合っていると、徐々にスカスカと柔らかくなっていきます。
ヒビとかが入ってきますが大丈夫です。ただし先端がささくれてきて、
もしも相手の目に入ったりすると大変ですので使用を控えて下さい。
打点ポイントに市販のビニールテープを巻くなどすると、少し長持ちします。
そうする事で、他人との道具の識別もしやすくなります。

ハードウッドスティック:

ハードウッドは硬い材木の事ですが、バヒという材木や鉄木とも言われるカマゴンがあります。
こちらは日本の木刀と比べると、もっと硬いのですが、粘りが少ないので、
練習での打ち合いには向きません。
重さがあるので、素振りや、観賞用、護身用、体術的な練習など、
あまり棒同士が接触しないトレーニングに向いています。

長さの違いについて:

最も一般的なスティックは70cmの28インチです。アメリカで有名になったからか、
cm 表示ではなくインチ表示が一般です。
1インチ長いとほんの少しだけ取り回しづらくなるので、それが上達に効果あるのではないかと思います。
カリの教科書的な本では、腕の長さが望ましいとあります。
実際、長さはそれほど気にしなくて良いようですが、28インチから29インチが一般サイズとして標準です。

日本の木刀との材質の違い:

木刀は樫(カシ)で作られていますが、制作の技法が異なります。
木刀は何年を材木を寝かせ乾燥させ、削り出し作ります。
また樫の木は粘りがありますから、打ち合っても簡単には折れません。
ラタンの場合は、折れる代わりにサトウキビの繊維のように、スジばっていきます。

カリスティック比較表

カリ愛好者の要望をとりいれているウチにたくさんのカリスティック/バストン/オリシの種類に
なってしまいました。今度はどれを買っていいかわからないという意見から、
簡単な比較表を作成いたました。目的にあうスティックを試してみて下さい。

商品名 軽さ 耐久性 コメント
ラタンスタンダードカリスティック
28インチ
ラブシカスティックとプレミアムサイズ中間の重さ。
標準的なサイズです。皮付きです。曲がりや反りがありますが天然の技です。
ラタンプレミアムカリスティック
29インチ
表面処理が丁寧で、軽いので振りやすく、当たっても安全。曲がりや反りは一番少ないです。
1インチ長く、取り扱いが微妙に難しい為、知らずにレベルアップ? 
ラブシカラタンカリスティック
28インチ
重く耐久性にすぐれたスティック。反りは少なめです。
天然の為、太さはマチマチ。貴重なラタンの木材です。
ラタンヘビーカリスティック
29インチ
× たくさんの節が入っていて、個体差が多くまっすぐなスティックが少ないですが、
とても重く硬いのが特徴です。中にはプレミアムの二倍高い重量の物もあります。
バヒカリスティック 打ち合いには向きません。
炎のような天然の柄が美しく重く、適度な太さ。天然のラインが手の感触にもGoodです。
カマゴンカリスティック × 鉄木といわれる最も硬い材木の一つです。
一番重く、素振りなどに適しています。
樹脂製カリスティック
30インチ
× 現代版カリスティック。耐久性は一番ですが、重いので体力を使います。
樹脂なの味がありません。さすがはUSA仕様です。
スパーリングスティック
29インチ
-- スパーリング用です。打ち合い等に耐えられる作りと、
適度にソフトなカリスティックとなります。

ご不明な場合は、店長へご相談下さい。

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